当サイトでは、薄毛を治すにはAGAの専門クリニックに行くことを一番に推奨しています。
ただし、お金はかかりますが、確実性という意味では植毛もかなりおすすめできます。
費用はおよそ100万円前後ですが、医療ローン等を使えば、月々の支払額を抑えることもできます。
また、植毛では、生え際も自然に仕上がります。
目次
「植毛は痛い」は昔の話
技術は日々進歩しています。
かつてのように痛いだけの植毛は少なくなりました。
そして、効果の面でも著しく向上しています。
日本皮膚科学会のガイドラインも推奨する「植毛」
日本皮膚科学会が公表している『男性型脱毛症診療ガイドライン』
においても、植毛は推奨されています。
【ガイドラインでの推奨度】
A.行うよう強く勧める
B.行うよう勧める
C1.行ってもよい
C2.行わないほうがよい
D.行うべきではない
自毛植毛 |
B:行うよう勧める(男性型脱毛症) (女性型脱毛症にはC1:行ってもよい) |
人工植毛はやらない方がいい
おすすめできるのは「自毛」植毛であって、「人工」植毛はおすすめしません。
日本皮膚科学会のガイドラインの評価も真逆です。
自毛植毛 |
B:行うよう勧める(男性型脱毛症) (女性型脱毛症にはC1:行ってもよい) |
人工植毛 |
D:行うべきではない |
人工植毛が低評価である理由は、術後の皮膚トラブルです。
皮膚の炎症や、硬いしこり(異物性肉芽腫)ができたり、有害事象が多発しているからです。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、
日本国内で人工植毛を施術することに医療法上の問題はないが、有害事象の発生を看過できないため、安全性に関する高い水準の根拠が得られるまでは、原則として人工植毛術を行うべきではない。
と書かれています。
アメリカでは法律で禁止されている「人工植毛」
有害事象の多発が理由で、すでにアメリカでは人工植毛は法律で禁止でされています。
FDA(アメリカ食品医療品局)は、人工毛を「有害器具」に指定し、使用を禁じています。
植毛とは
植毛は誕生からおよそ90年。
植毛技術は日々、アップグレードされてきました。
最初の植毛
植毛が最初に始まったのは、1930年代の日本。
奥田庄二医師が、やけどで髪を失った患者に施術したのが最初と言われています。
当時の方法は「パンチグラフト法」。
側頭部や後頭部に残った髪の毛を、皮膚ごと切除して、脱毛部分に移植する方法です。
現代の自毛植毛は、この奥田医師の手法をベースとしています。
現代の植毛
現代主流となっている植毛は、「毛包単位移植術」です。
髪の毛は、毛包が1〜3個が集まって、かたまりを形成しています。
その毛包のかたまりを、顕微鏡を見ながら毛包単位に切り分け、移植先に事前に開けておいた小さな穴に、さながら田植えのように植え込む技法です。
毛包が移植先に定着する「生着率」は90パーセント以上です。
ただし、移植した髪は一旦抜け落ちて、毛包が新しい髪を生み出します。
髪の再生には4〜5ヶ月かかります。
自毛植毛は基本的にメンテナンス不要
移植した髪は、一生涯、髪を生み続けます。
移植した先で薄毛になることはありません。
理由は、移植元であった側頭部や後頭部は、もともと薄毛の原因であるジヒドロテストステロンの影響を受けない箇所だからです。
側頭部や後頭部には、ジヒドロテストステロンの受容体(男性ホルモンレセプター)が無いのです。
移植先でも、毛包はこの性質を受け継ぎます。
まとめ
植毛についてお話しました。
ポイント
- お金があれば植毛も選択肢に入れて良い
- ただし人工植毛は避ける
- 自毛植毛の効果は一生
【参考資料】
日本皮膚科学会『男性型及び女性型脱毛症診療ガイドライン』
板見智『専門医が語る毛髪科学最前線』集英社新書