人はなぜ薄毛になるのでしょう?
ここではAGA=男性型脱毛症の原因についてお話します。
目次
なぜ薄毛になるのか?
男性型脱毛症の原因はいくつかあります。
- 遺伝
- 生活習慣
- 頭皮環境
- ジヒドロテストステロン
1.遺伝
遺伝によって、AGAになりやすいか、なりやすくないか、ある程度は影響がありますが、決定的な要因ではありません。
花粉症で使われる例え話ですが、
「コップが満杯になると発症する」
と言えます。
コップの容量=遺伝的要素
コップを満たす水=生活習慣や頭皮環境などの他の要因
生活習慣、頭皮環境が悪いと、すぐにコップがいっぱいになり溢れ、薄毛が発症します。
遺伝的に薄毛になりやすい人は、このコップが生まれつき小さいのです。
とはいえ、生活習慣や頭皮環境に気をつければ、ある程度はコップがあるれるのを防ぐことができます。
2.生活習慣
生活習慣とは、食事や睡眠です。
偏った食事や、睡眠不足が、遺伝というコップを満たしていきます。
食事=栄養
東洋医学では、髪は「血余」といい、
血=栄養 の余った分で作られるもの、と考えられています。
食事で摂取した栄養素は、まず優先的に内蔵や脳など、生命維持に必須の部分に振り分けられ、それでも余った栄養素が髪や爪に供給されるのです。
(爪を見れば健康状態がわかる、と言われるのはこのためです。)
必要な栄養素を十分に摂らないと、髪は細く弱くなり、寿命を全うせずに抜け落ちてしまうのです。
必須栄養素=タンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラル をしっかり摂りましょう!
十分な睡眠
その上で、十分な質と量の睡眠を確保する必要があります。
成果=質×量 です。
どちらも高めるようにしましょう。
寝ている間に髪は育ちます。
質の良い眠りを、最低6時間、できれば8時間、毎日取るようにしたいです。
眠りの質を高める方法
- 就寝前にはスマホ、パソコンは見ない
- 就寝1時間前に入浴(40度の湯船に10分浸かる)
- 就寝前にストレッチ
上記の方法で、寝る前は極力興奮を抑え、交感神経ではなく副交感神経を優位にし、リラックスすることが、眠りの質を高めるうえで大切です。
3.頭皮環境
頭皮環境はきれいにしておきましょう。
ただし、やりすぎは禁物です。
過剰なシャンプーは、頭皮に本来必要な皮脂まで取りすぎてしまいます。
髪が育つための土壌として、適度な清潔さを保ちましょう。
おすすめは、ぬるま湯だけで洗う「湯シャン」です。
本来、髪についたホコリや汚れは、お湯だけでもほとんど落ちると言われています。
4.ジヒドロテストステロン
ジヒドロテストステロンはAGAの最大の、直接的な原因です。
AGAの原因
- 男性ホルモン(テストステロン)が酵素(5α−リダクターゼ)と結びつく
- 薄毛の原因「ジヒドロテストステロン」に変化
- ジヒドロテストステロンが頭頂部や生え際の毛乳頭に作用し、薄毛にする
これを防ぐには、テストステロンが酵素(5α−リダクターゼ)と結びつかないようにすることです。
「フィナステリド」という飲み薬が、それを可能にします。
フィナステリドはどこで手に入るの?
フィナステリドの入手先は、
- AGAの専門クリニック
- 皮膚科外来
- 個人輸入
ですが、
皮膚科外来は、AGA専門クリニックとは違い、ノウハウや症例が少ない場合があります。
個人輸入は、
- 粗悪品・偽造品などの品質リスク
- 服用量や頻度の管理リスク
があり、おすすめできません。
効果と安全性で考えれば、AGAの専門クリニックが一番おすすめできます。
また、AGAの専門クリニックにちゃんと通って、ちゃんと治す方が、下手な育毛剤やシャンプーに手を出すよりも、結果的にコストパフォーマンスが良いです。
まとめ
AGA=男性型脱毛症の原因についてご説明しました。
ポイントは、
- 生活習慣(十分な食事と睡眠)
- 頭皮環境(適度に清潔に保つ)
- ジヒドロテストステロン対策(フィナステリドの服用)
でした。
そして、フィナステリドはAGAの専門クリニックで処方してもらうのが最善の方法だと思います。
【参考資料】
山田佳弘「髪は増える」自由国民社
板見智「専門医が語る毛髪科学最前線」集英社新書